「人生の成功=考え方×情熱×能力」
早いものでもう12月。カイチの先生達は、来週にある珠算競技会の準備や中3生の三者懇談会、冬期講習に中3の合宿準備に大忙しです。今年は例年よりも温かいですが、マイコプラズマを初め、風邪が大流行していて、学級閉鎖もちらほら出てきています。皆さん、体調管理は万全にするようにしてください。
志望校に行く秘訣は・・・
受験生の皆さんは、12月の上旬から実施される三者懇談でいよいよ私立受験校が確定し、併願の人は公立受験校もおおよそ決定します。多くの私立高校はレベルの違う複数クラスから当日の得点に応じ合否を決める形ですので、出来る限り上のクラスで合格はしておきたいものの、ある程度安心感を持って受験できます。それに比べて公立高校は一発勝負でリスクの高い受験になります。
おそらく今回の懇談会では、公立志望校に一歩足りないと言われる人がたくさん出てくると思います。なぜなら、そもそも目標校は、自分が頑張ればギリギリ届くレベルの学校を設定しているからです。むしろ、今回の懇談であと一歩まで来たということは、そこまで学力が伸びた、努力が成果として現れている証拠です。
でも、自分の将来の進路です。悩むのは当然です。
目の前には、偏差値も内申も足りている安全校があり、一方でリスクを伴う志望校がある。
もしかしたら、受験勉強にうんざりしている人もいるかもしれないし、こんなものでいいやと考えている人もいるかもしれません。そんな人は安易に行けるところに行っておけばと流されてしまうかもしれません。
でも、もう一度、自分が何のために頑張ってきたかを立ち止まって考えてください。高校受験は人生で一度。志望校に行けなかったほとんどの人は、不合格になったのではありません。第一志望校を受験しなかったのです。
公立受験までは、あと3カ月。まだもうひと伸びできるだけの時間は十分あります。ここで、諦めず最後の最後まで精一杯頑張り、その結果で結論は出してください。志望校に行く一番の秘訣は諦めないことです。
京セラ稲盛和夫さんの成功方程式
先日、私は京セラとauの創業者で、経営不振だったJALを約3年で業績回復させた、経営の神様といわれる稲盛和夫さんの本を読みました。その中でとても心に残ったのが成功方程式の一節です。
人間の成功は「考え方×情熱×能力」で決まると稲盛さんは言います。
面白いのは、この方程式がかけ算になっていることです。能力の部分はある程度、もともと備え持っている面が多い気がします。私達はこの能力にフォーカスしがちです。でも、稲盛さんは長年の経験より人の成功には、能力よりも目に見えにくい「考え方」と「情熱」が大切といいます。
「能力」と「情熱」は1~100で考えますが、「考え方」は‐100~+100で考えプラスとマイナスがあると言います。そして、面白いのはそれぞれを足し算ではなくかけ算で考えるのだそうです。
ですから、いくら能力と情熱が高くても、考え方がマイナスだとトータルは大きなマイナスになってしまいます。だから、稲盛さんは、どんな時でも明るく前向き、出来れば自分の人生だけでなく、周りの人達の人生も良くなるような考えで取り組まなければならないと言います。確かに歴史上の偉人でも、若い時に優れた能力や情熱で出世し、晩年は私利私欲にまみれ大きく評価を落とす人はたくさんいます。今起きている戦争も、各国の正義はあるかもしれませんが、優秀な一部の人が、自国や自分達の利益を優先した結果かもしれません。
受験を前にしている皆さんは、自分の胸に手を当てて、目の前にある受験勉強を頑張ることで、自分にとってどのようなプラスがあるかを考えてみてください。もしかすると将来に備えての努力や工夫をする上でのトレーニングになっているかもしれませんし、合否の結果以上に最後まで、頑張り抜けた自分を好きになれるかもしれません。
稲盛さんは、情熱については、まず自分の潜在意識に浸透すような願望を持ちなさいと言います。そして、その願いが本気であればあるほど、人間は絶対やってやると努力をするものだと。
ですから、今回の三者懇談で自分が行きたい学校を再確認することは意味がありますし、確認だけでなく「絶対合格する」と覚悟を持つところまで思いを強めて欲しいと思います。覚悟が揺らぐ人は「~高校に絶対合格する」と勉強机の前に張ってもいいし、ベッドに入ったら志望校に通っている自分を毎日イメージしても良いかもしれません。そうすることで、努力の質と量がさらに高まります。
残り3カ月。ここから大切なのは稲盛さんが言うように「考え方」と「情熱」です。
私達も全員が合格し笑顔で春を迎えられるよう、全力で皆さんを支える所存です。
<塾長 高木秀章>