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AI時代に求められる3つの力

最近、新聞やニュースを賑わしているチャットGPT。みなさん知ってますか?チャットGPTとは人間のように自然な回答を返す対話型AI(人口知能)です。インターネットでチャットGPTと検索して登録すれば簡単に使えますし、マイクロソフトのBingという検索サイトでチャットを選べば簡単に使えます。

私も最初は「どれどれ」と言う感じで使ってみましたが、凄く自然な言葉が返ってきてびっくりです。例えば、「空はどうして青いの?」と入力すると「こんにちは、空が青く見えるのは、太陽光が大気中の分子にぶつかって散乱するためです。太陽光は色々な色の光が混ざったものですが、その中でも波長の短い青色の光は、波長の長い赤色の光よりも散乱しやすいです。だから、太陽光が空にさしこむときには、青色の光が散乱されて空全体に広がります。その青い光が私たちの目に届くと、空が青く見えるのです。」と自然な言葉で答えてくれます。さらに「幼稚園児でも分かるように」と質問を追加すると、きちんとそれに合わせた説明をしてくれます。

チャットGPTは今年2月に日本で使えるようになったGPT3.5で司法試験を下位10%で合格するレベル、4月25日に発表された有料版のGPT4だと司法試験をトップ10%で合格できるレベルだそうです。2022年6月に公開されたアメリカでは多くの大学生が論文をチャットGPTで書くようになった(書かせた?)ことが問題となり、先日の朝刊では日本の各大学での活用へのスタンスが書かれていました。また、岸田首相がチャットGPTを制作したオープンAIのCEOと面談したことも話題となりました。一国の首相がベンチャー経営者と面会するというのは異例中の異例です。このことからも、AI技術がいかに社会を変革させる力を持っているかが分かります。

一昔前は、AIがいくら進歩しても、音楽や美術、文章表現など創造的分野は人間の領域と言われていましたが、現在では文章だけでなく、絵や音楽もAIが簡単に作ってしまいます。

野村総合研究所と英オックスフォード大学、マイケル・オズホーン准教授との共同研究の結果では、2025年~2035年の間に日本の労働人口の49%が就く職業についてAIが代替可能になると言われています。この調子では、私達、人間の仕事はどんどんAIに奪われていくかもしれません。これからのAI時代に、私達に求められる力とは一体、何でしょうか。

私は3つあると考えています。

1つ目は質問力。優秀なAIがあっても、そのAIに何を質問するかで答えの精度は変わってきます。今までならば知識が多いことが賢さの要素でしたが、その作業はAIがネット上の無数の情報から探して私達に分かりやすく教えてくれます。そこで重要なのは問題解決に導けるような、問いをいかに立てられるかだと思います。ちなみに、チャットGPTの使い方にはコツがあるそうです。一つは、「あなたは小学校の先生です」「あなたは小説家です」のように役割を教えること。次に「30字以内」「箇条書きで」などの制限を与えること。そして最後に「ブログ用に伝えたい」「友達に教えてあげたい」など、それを知りたい目的を伝えることだそうです。質問を重ねることでポイントを絞る。そういえば、成績が伸びる生徒達の中にもしつこく質問をしてくる生徒がいます。質問を繰り返すことで、不理解箇所を絞って的確な答えを先生から導いていたのかもしれません。

2つ目は行動力。いくらAIが色々なことを親切に教えてくれても行動に移さなければ、知らないのと同じです。AIがどんどん普及して、みんなが様々なことに対して、適切な答えを持てるようになった時、大きな違いになるのは、行動に移せるかどうかだと思います。知った知識をもとに更に考える、手を動かす、体を動かすことで、知識を実感や経験に変えていく。実は、生きる上での大切なことの全ては、試行錯誤の先にある気づきの中で自ら獲得していくものです。AIが普及した世の中で求められるのは、行動を伴った実学だと思います。

そして、最後の力が人間力。多くのことをAIが解決し、機械がやってくれる効率的な社会になればなるほど、人間はますます、居心地の良さのように効率では計れないものに価値を求めるようになると思います。そのような空間や場を作れるのは、その人の持つ優しさや思いやりや、愛嬌や一生懸命さなど、そこにいる人の人間味です。人間味があり、人と人が集まる場が作れる人や、協業を促せるような人の価値は今後さらに高まると思います。

少し小難しいことを書いてきましたが、要するに学生である皆さんが、来るAI時代に向けて何をすればいいのか、プログラミング?新聞やニュースを見て世の中の流れに敏感になる?もちろん、そういうことも大切だと思いますが、先生的には、新しい時代が来ることを理解した上で、「よく遊び、よく学べ」の精神で学生生活の今を、思いっきり取り組むことだと思います。クラブも運動会も文化祭も、そして勉強も。友達関係や恋愛で大いに悩むことも、マンガやゲームや趣味も。とにかく、色々なことに思いっきり取り組む。

今回、AI時代に必要な3つの力として書きましたが、実はいくら時代が変わっても、人に求められる力の本質は同じです。好奇心を持って質問し、得た知識を行動に移して実学に変え、その経験や苦労の中で人として成長する。

その力をつけるヒントはすでにみんなの足元にあります。時代が変わる。だからこそ、かけがえのない今を充実させ、楽しいことも、つらいことも全てひっくるめて味わってください。

世界は、どんどんスマートで効率化していきます。でも、騙されないでください。そのスマートな時代を支え進化させている多くの人達は、ベタで泥臭い努力を続けられる人達です。クラブでヘロヘロになりながらも、窮屈な教室で先生達を捕まえて頑張っている、君たちのような人たちです。

皆さんには大きな可能性がある。そのことを忘れずに日々頑張ってください。

<塾長 高木秀章>

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