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ゴッドマザーが教えてくれたこと

令和6年3月25日、祖母が身罷りました。私は初孫として、孫の中では最も長く祖母と時間を過ごすことができました。今回は、その祖母との思い出を皆さんにお伝えしたいと思います。

祖母は、私だけでなく伊藤家をはじめ親戚一同にとっても、非常に大きな存在でした。弟や母との間では、映画『ゴッドファーザー』にちなんで“ゴッドマザー”と呼ばれていたほどです。曲がったことが嫌いで、母や伯父、叔父も祖母に厳しく育てられました。私も例外ではなく、夏休みや春休みなど祖母の家で過ごすたびに、よく叱られたものです。初孫なのに怒られてばかりで、「早く家に帰りたい」とトイレで泣いた記憶もあります。

それでも、ある雷の夜、一人で寝ていた私が怖くなって「一緒に寝て」とお願いしたとき、祖母は翌日の準備があるにもかかわらず、私が眠るまでそばにいてくれました。厳しさの中にも、深い優しさを持った人でした。

皆さんは「絶縁」という言葉をご存じでしょうか。縁を切るという意味ですが、私の母は一度、祖母から絶縁されたことがあります。親子の縁を切るほどですから、よほどの理由かと思われるかもしれませんが、原因は意外にも、私と弟が受験期に母と父が海外旅行に行ったことでした。

祖母にとって、受験期の子どもを日本に残して旅行に行くなど言語道断。「私はあなたをそんな子に育てた覚えはない」と、絶縁状が母のもとに届いたそうです。その後、祖母とは話すことすらできない期間が続きましたが、1年後にようやく復縁することができました。

祖母がそこまで激怒した背景には、彼女自身の生い立ちがあります。昭和恐慌の時代、祖母の家は貧しく、成績優秀だったにもかかわらず、進学を諦めざるを得ませんでした。勉強ができるのに、貧しさゆえに働かなければならない。その悔しさが祖母の中に深く根付いていたのだと思います。

実際、祖母は姪2人の高校進学を支援し、周囲の反対を押し切って卒業まで面倒を見ました。「勉強したいのにできない」状況を放置することは、祖母にとって許しがたいことだったのでしょう。だからこそ、勉強を優先せず旅行を選んだ実の娘に対して、強い怒りを覚えたのだと思います。

今もなお、勉強したくてもできない子どもたちは多くいます。祖母の思いは私の中に生きており、そうした子どもたちを支える活動を続けていきたいと考えています。

祖母との別れは本当に寂しく、辛いものでした。もっといろいろなことを共有したかったという思いが残ります。けれど、祖母はきっと草葉の陰から私たちを見守ってくれていることでしょう。祖母への感謝の気持ちを胸に、これからも日々邁進してまいります。

おばあちゃん、本当にありがとう。<万緑会 伊藤喜章>

先生紹介

みなさん初めまして、今年の3月から今福教室で非常勤講師をさせていただいている古里太一(ふるさとたいち)と申します。私は6歳の頃から珠算教室に通いはじめ、そのまま小学部、中学部、予備校と通い続けました。そしてこの度私の人生の半分以上を共に過ごした今福教室で働くことができてとても嬉しく思います。この度このような場で記事を書かせていただける機会をもらったのですが、勉強について語ることはあまり得意ではないので今回は「大切にすべきもの」について少し話してみます。

 さて、みなさんは人生において何を大切にしていますか?例えば、家族であったり友達であったり、恋人、もしくは夢や目標なのかもしれません。私が考える大切にすべきものは「思い出づくり」だと考えます。最後に残るのは思い出であり、経験した内容に応じて人生の密度が決まる。『DIE WITH ZERO』の著者であるBILL PERKINS(ビル・パーキンス)も「人生の最後に残るのは思い出。」「人は誰でも、常に思い出を通して人生の出来事を再体験できる。」と書いてあります。この言葉は私自身も100パーセント理解できているわけではないので、みなさんも全てを理解することは難しいでしょう。ただこの本を読んで感じたことは、時間は有限であり、みんなに平等に与えられている。その時間をどう使うか。例えば、受験生は人生の良き思い出を作るつもりで、勉強をする。自分の入学した姿を考え、「こういった様子で授業を受けたり、友達と遊んだりするのだな」と考えてみる。受験生ではない生徒は、良い思い出になるような日々を過ごしてみてください。全力で部活動や日々の授業、定期試験に取り組んだり、友達や家族との予定を全力で楽しんだりしてみてください。このような積み重ねがみなさんの良き思い出として残り続けることになるでしょう。

 最後に、みなさんの顔をすぐに覚えるためにたくさん話しかけてください。質問でも、雑談でも。まだまだ経験の浅い未熟者でありますが、これからも引き続きよろくお願いいたします。<今福教室 古里太一>

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