公立入試「諦めない心」が合否を分ける

このGROWINGが皆さんの手元に届くころには、私立受験が終わり結果も出ている頃だと思います。今は、緊張がほぐれホッと一息いていると思いますが、皆さんも知っている通り、一ヶ月後に、公立入試が待っています。私立入試は中学の先生と高校の先生による事前相談という安全ネットがある受験です。しかし、公立入試は本番次第。私立無償化で競争率が下がっても、人気校では倍率が1.4~1.5倍、3人に1人が不合格になる、内申がいくら高くても本番の試験で結果が大きく左右されます。
徹底した公立対策で偏差値差はひっくり返せる
公立入試に挑むにあたって、当たり前のことですが、合否を決めるのは、模試の偏差値ではなく「当日の点数」であることです。
同じ志望校を受験する人達は、偏差値で2~3程度の差はありますが学力は拮抗しています。ちなみに、進研模擬で偏差値62と65の人の差を素点で換算すると15点~20点程度。1教科3、4点です。満点400点の公立入試で換算すると1教科2,3点。つまり1問正解するかどうかの差です。
公立入試問題は記述や英語のロングリスニングなど、全体的に問題量が多くスピード重視でクセが強いのが特徴です。ここからは、公立入試問題の傾向と対策を徹底し、対応していくことで偏差値差をひっくり返せる可能性は十分あります。
これが、公立入試の恐ろしさでもあり、おもしろさです。
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各教室では毎週土曜日に公立高校の過去問題で大予想模試が実施され、翌月曜日には内申が考慮された状態で合格ラインとの点数差が発表されます。もしかすると周りはどんどん合格点を取り、自分だけが取り残されることもあるかも知れません。不安で心が揺れるかもしれません。
でも、不安を感じるのは現実を見つめている証拠です。合格点と今の自分との実力差を感じているのです。そんな時は落ち着いて、その差をどのように埋めれば良いのか、具体的にどのような努力をするべきなのかを考えましょう。
合計の得点差が20点なら1教科あたりは4点。つまり各教科の正答数を1,2問増やせば合格点に到達できます。時間配分を整理し、見直し箇所を事前に決めてケアレスミスを減らすだけでも埋められるかも知れません。もしかしたら、暗記の定着が薄れている単元で間違ったかもしれません。それならば、その単元のWINPASSで1時間復習すれば点数は伸びます。
ここから先は「諦めない心」が合否を分けます。いくら模試の偏差値が高かろうと、私立でレベルの高い併願校に合格しようと、入試は当日点数を取った人が合格します。最後の最後まで諦めずに絶対合格してやると、公立入試問題を攻略し続けた人が最後の最後で合格を手にします。
皆さんはここまで頑張ってきました。
カイチは決して楽な塾ではなかったはずです。先生達は鬼のように怖いし、定期テスト前には毎日自習室、直前の土曜日には9時間の自習があり、夏期講習には膨大な量の小テストに追われました。今年は、夏と年末に勉強合宿があり、講習会でヘトヘトの中、みんなで頑張りました。挙句の果てには、私立入試の前から、公立対策が始まり、大予想模試で休む間もなくプレッシャーがかかり続けます。
辛かったと思います。でも、みんなはその辛さを乗り越えて今ここにいます。あなた達は努力家で強い人間です。あなたたちは間違いなく優秀です。残り1カ月。たった1カ月。せっかくここまで来たのだから、持てる力を絞り出して、合格を掴もう。
「受験が全てではない」と言う人がいます。そんなことはみんな分かっているはずです。受験の合否で人生は決まらない。でも、「今、ここ」を頑張り抜ける自分であるかどうかで、自分に対する自信が変わります。最後の最後まで頑張り抜けたという自信こそが、君達の将来を拓く力になります。
先生達も、全力で皆さんをサポートします。必ず第一志望に合格しよう。
保護者の皆様へ
私立入試お疲れ様でした。保護者の方におかれましては、自分事でない分、心配を募らせておられると思います。「『親』という字は、木の上に立って見ると書く。親はいつも高い所からみんなのことを心配して見ているんだ」と昔、小学校の先生が教えてくれました。まさに親は子供が成長し自立していく過程を、見守ることしかできません。しかし、その愛情ある見守りがあるからこそ、子供達は受験という人生の岐路に思いっきり挑めるのだと思います。
ここから、受験勉強は更に厳しい公立受験へと向かいます。毎週の予想模試で不安定になることもあると思いますが、目一杯の愛で彼らを見守り励ましてあげてください。彼らが心身ともに休める場所はご家庭です。あと1ヶ月、私たちも精一杯指導してまいります。心配事などありましたら遠慮なくご相談ください。
<塾長 高木秀章>